マルク・ベルナルダンの『言葉の貪食者

言葉を喰らう者 056:コミコンを再訪する

漫画を読むオオハシ

このコミコンは私の数えで18回目だった。(私が初めてコミコンに参加したのは、Entertainment Weeklyのジャーナリストとして働いていたときで、『スパイダーマン』をきっかけに、コミックの本格的な取材を始めるべきだと上司を説得したのがきっかけだった。コミコンのことはもちろん知っていた。ファンなら誰でも知っていた。ニューヨークで育った私にとって、コミコンは文字通り、遠い国の出来事だった。だから、仕事の都合で行くことになった。

コミックス関係者のことはほとんど知らなかった。マストヘッドの名前や表紙の出版社の名前は知っていたし、スターログ 誌で働いていたころの同僚がDCコミックスの編集者になったこともあったが、私にとってはまったく新しい世界だった。しかし、私にとってはまったく未知の世界だった。

私がコミコンに参加したのは、ほとんどがプレスの一員としてだった。EWの代表でなければ、io9、ハリウッド・レポータープレイボーイロサンゼルス・タイムズだった。たまにコミックライターとして参加することもあった。サンディエゴのコンが大きくなるにつれて、ますますきらびやかになっていくTVスターや映画スターへのインタビューやパネル取材の合間に、サイン会に参加することもあった。

私はコミコンをほぼあらゆる角度から見てきた。より多くの人がひな壇に座っているパネルに参加したこともあるし、満員のホールHでパネルの司会をしたこともある。最も輝くプールサイドのパーティーに参加したこともあるし、誰もいない廊下の床に座りながらコンベンションセンターのホットドッグを食べたこともある。

しかし、今年はまったく、まったく違った。今年はテレビ番組のライターとして参加したのだ。公平を期すために言っておくと、『アルファズ』の脚本スタッフだった2011年に行ったときも、私はテレビライターだった。しかし、SYFYは『アルファズ』を応援するために、ブロックの長さのお化け屋敷を作ったり、リンカーンのタウンカーを噴水に埋めたりはしなかった。しかし、Huluは『キャッスル・ロック』の宣伝のために、まさにそのようなことをした。あの番組は、私が関わった中で唯一最大のものだ。Huluは、20番ボールルームで行われた『キャッスル・ロック』の パネルでパイロット・エピソードを上映した。私は舞台裏で、俳優のシシー・スペイセク、ビル・スカルスガルド、メラニー・リンスキー、ジェーン・レヴィ、そしてショーランナーのダスティ・トマソンとサム・ショウと一緒に立っていた。そして私は、私が脚本を担当したテレビ番組のパネルで司会を務めるためにステージに上がった。

「シュール」が私のコミコン2018の合言葉だった。

私はまた、大会の招待客でもあった。招待客というステータスの一環として、私はスポットライト・パネルに招待されることを知らされた。スポットライト・パネルとは、ボールルーム、マイク、ステージ、そしてたくさんの椅子が用意され、まさにミーに関するパネルに人々が集まることを予期したものだ。私は主催者に確かかどうか尋ねた。彼らはイエスと答えた。私は友人のエヴァン・ナルシースに、スポットライト・パネルの司会をしてくれるかどうか尋ねた。彼はイエスと答えた。彼はジャーナリストだから、質問には詳しい。彼は長年の友人でもある。だから、コンフォートゾーンだ。

ある作家が本の朗読会を開いていた。ある作家が本の朗読会を開いていた。店に着く前にATMに立ち寄り、20ドルを引き出した。サイン会の会場に着いたとき、その20ドルで全員に飲み物をおごることができるくらいの人数がいれば、そうする。人数が多すぎてうまくいかない場合は、そのままサイン会に参加する。

サンディエゴ・コンベンションセンターの、私のスポットライト・パネルが行われる部屋に行くと、飲み物を買いきれないほどの人がいた。予想よりはるかに多かった。このブログの編集者であり、SDCCの印刷・デジタルメディア担当ディレクターでもあるゲイリー・ササマンが登壇して話し始めたので、私はエヴァンの隣の席に座った。彼は、ジャーナリストとして、コミック作家として、コミック芸術への貢献が認められ、私は2018年のインクポット賞受賞者の一人だと言った。トロフィーもあった。

こんなことになるなんて、誰も教えてくれなかった。エヴァンが涙を誘うようなイントロを披露してくれるとも、誰も教えてくれなかった。

こんなコミコンは初めてだ。他の人たちは、こんなにも立て続けに素敵なことの嵐に見舞われたことがあるんだろうけど、私は一度もない。そして、もしそれが二度と起こらないのなら、それでもいい。少なくとも一度はあったのだから。

読めないし、また泣き出してしまう。


マルク・ベルナルダンの『言葉の破壊者』は、毎月第3火曜日にこのトゥーカンに掲載される!

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